地域とともにいじめ防止へ ~ピンクシャツデーの取り組み~
令和7年2月26日、仙台市立鶴谷中学校で「ピンクシャツデー」の取り組みが行われました。ピンクシャツデーとは、ピンク色のシャツや小物などを身につけて、「いじめ反対」の意思表示をする日で、約180の国や地域に広がっており、日本では2月の最終水曜日をピンクシャツデーとしています。
鶴谷中学校では、令和4年度からいじめ防止の取り組みの一つとして実施されています。当時の担当教諭が、ピンクシャツデーに取り組む団体を取材し、生徒会執行部などの生徒たちに取り組みの様子を伝えると、生徒たちは「行動で意思表示できること」、「上級生と下級生が一緒に取り組めること」に大きな魅力を感じ、「個性を尊重することの大切さを考え、いじめ防止の思いを高める」との思いで、有志の生徒を中心に活動を継続しています。


この日生徒たちは、推進委員の生徒から配付されたピンク色のリストバンドや、自分で用意したピンク色のシャツや小物などを身に付けるとともに、シャツ型のピンク色の折り紙に「いじめ防止のメッセージ」を記入し、校内に掲示するなど、いじめ防止に向けた一人一人の思いを共有しています。


推進委員の生徒は、「思いやりの気持ちを高める良い取り組み。友達関係で悩むこともあるが、このような活動があることで、トラブルが少なくなると思う。」と語ります。推進委員会でピンクシャツデーについてアイディアを出し合い、下級生も積極的に参加していることに推進委員としてやりがいを感じ、「鶴ケ谷地域全体のイベントになれば」との思いで取り組んでいました。


令和6年度の推進委員は21名。事前の広報活動、当日の運営はすべて委員の企画によるものです。


担当の山下教諭は、ピンクシャツデーの取り組みを「生徒がいじめを自分事として考え、意思を持って行動に移す機会となっている」と感じています。推進委員の生徒にとっては、地域におけるいじめ防止の機運を高めるという役割を担うとともに、企画運営を通して自信にもつながっていると考えています。


鶴谷小学校と鶴谷東小学校、鶴谷特別支援学校は同日に実施、近隣の高等学校、地域の掲示板にはポスターでの広報を行っており、「今後も、生徒の主体性を尊重しながら、さらに地域を巻き込んだ形で実施していきたい」と、清野校長は笑顔で語ります。鶴谷中学校の取り組みは続きます。